青春をとりもどせ!!!

ロケットボーイズボーカルクラモチトシノリのエッセイ、コラム

10月20日

10月20日
めちゃくちゃ寝てしまった。
先輩に前、寝たら寝た分だけ売れる時間が遠のく。と言われた言葉が胸にじわじわと広がり、目に見えない汗をかく。情けないなぁ。
曲を作る気もおきず、映画でも見ようと思って近くの映画館のラインナップを見る。
ああ、これもうやってんだ。
音量を上げろタコ!!〜何言ってるか全然分からねえんだよ〜
これはずっと気になってた。なんてたってクドカンだ。僕の大好きな宮藤官九郎作品だ。木更津キャッツアイから始まり、最近の作品まで僕はほぼ見た。
クドカン作品のめちゃくちゃなんだけど、たまにノスタルジックになって寂しくなったり、シリアスになって暗くなったりするのが、パンクバンドのアルバムみたいで好きなんだ。ずっと不安定で、でも何か一貫性がある感じがパンクだと僕は思う。
中学生の頃、クラスの奴らとのコミュニケーションが難しくなった時、木更津キャッツアイのメンバーみんなが友達になってくれた。家に帰ってDVDプレイヤーをつければ、「おかっえり〜!!今日は何する?!とりあえず飯食わね?」と、ぶっさん達が僕に話しかけてきてくれて、学校の憂鬱なんか忘れてた。全部妄想だけど。いや妄想じゃない。夢だな。僕は芸術作品は人間に悩みがなくならない限り無くなることはないと思っている。
ナダルがこの前ガキ使の24時間インタビューでお笑いはなくてもいいけどあったら素敵なものと言っていた。良いこと言う〜!
僕は思う。音楽、お笑い、絵、映画、小説、演劇、エトセトラはなきゃいけないものだと。やるのは勝手。別に求められてもいねーから勝手にやれよバーカ。勝手にやるしね。
人に本当の悩みって打ち明けられないことが多い。大抵のお悩み相談は自分の中で答えが決まってる。お悩み相談っていうのは、私、こんな事で悩んでました〜!みたいな。言うならばお悩み発表会だ。
答えが出てない悩みは人に言うことができない。だってそれで引かれたり、笑われたり、悲しまれたりしたらなんか嫌じゃん。自分だけ普通じゃないみたいで。答えが決まってたら慌てることもない。そういうリアクションだよね、ってなれるから。
だから僕らは本当の悩みを自分の中で解決しなきゃいけない。人と酒を飲んで話ができるまで。その時に頼るのが芸術作品達だ。
僕も悩まなきゃ歌なんか歌わないしな。煩悩があってよかった!
結局人間って自分が一番可愛くて大好きでたまらない生き物なんだ。だから自分を守るために生きている。たまにバクで自分より大切だな。とか好きだな。なんて恋人や友達に思ったりするのが愛だと思う。素敵だよな!それがあるから僕らはまだ存在してるんだ。
話を戻すと、音量をあげろタコ!!!見に行きました。感想はあんま面白くなかった。吉岡里帆じゃなくてあいみょんがやればいいのにと思った。でも好きなセリフはたくさんあった。
シンみたいにロックバカでありたい。シンみたいにかっこよくないけど。
予定調和の世の中のくせに叫ばなきゃいけないことがありすぎる世の中。それに自分で見切りをつけて生きることが大人と言われる世の中。ちょっと前までは僕も大人に憧れて、見切りをつけがちだった。叫ぶことも忘れてた。そんなんじゃダメだ。ロックじゃねえ。叫び続けて暴れ続けてその瞳の中に映る切なさがロックだ。僕はロールはまだ何か分からない。エロい女教えてくれ!!!